OUGI Leathers

2024/04/01 15:11

OUGI Leathers で使ってる革の注意点を説明します。

【タンニン鞣し革について】

OUGI Leathersでは、主にタンニン鞣しの革を使用しています。
これは、植物の樹皮などから採れる天然の鞣し剤を使い、皮を時間をかけてじっくり鞣す方法です。環境負荷が少なく、手間もかかる分、風合いや経年変化の豊かさに魅力があります。

使い込むうちに艶が増し、手に馴染んでいく感覚は、まるで自分で革を育てているような楽しさがあります。
そのため、表面を厚く覆わない「薄化粧仕上げ」の革が多く、革本来の質感や個体差がそのまま表れます。


【天然素材ならではの特徴】

タンニン鞣し革には、次のような模様や跡が見られることがあります。これは天然素材である証であり、個体ごとの個性としてご理解いただければと思います。

  • キズ:動物が生きていたときについた傷の痕跡。治った跡がうっすらと残っています。

  • トラ:首や肩の部分に見られるシワ模様で、動物が動いていた証でもあります。

  • 血筋:皮膚の下にあった血管の跡。細く走るラインのように見えることがあります。

  • 焼印:牧場で牛につけられた所有者のマーク。小さな印として残っていることがあります。




これらの模様は、製品の製作過程でついたものではなく、タンニン鞣しの革ならではの特徴です。

OUGI Leathersでは、こうした模様が見られる革も、許容範囲内であればそのまま使用しています。
天然素材の証でもあり、ひとつひとつ異なる表情を持つ、唯一無二のものとしてお楽しみいただければ幸いです。



このような部分のうち、銀面(革の表面)がひび割れていて製品の耐久性に影響するものは使用していません。

天然素材の「薄化粧仕上げ」の革は、使い込むほどに馴染んでいく一方で、生前についたキズなどもそのまま残っている場合があります。
経年変化や革の可塑性による味わいとあわせて、そうした一点ごとの表情も「革ならではの特長」として楽しんでいただければ幸いです。

OUGI Leathers 後藤